連詩「あおについて」
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【あおについて】
作:らぴ&にょすけ
明日の事を
考えるみたいに、
あおについて考える。
窓の外の灯りは、
露に光り、
溶けて落ちる夏の息だ。
露の中に映るあお。
ゆらめくように
きらめくように
一瞬を映しては消えてゆく
そのあおはどこで生まれるのか。
君の中に移るあお。
ゆらめくように
きらめくように
青春を崩しては揺れてゆく
このあおはここで生まれたのか。
崩れた青春をかき集めて
汗と涙で固めて
踏みしめて進む
頭上に広がるあおは
どこまでも遠く手が届かない
空いた窓、
消し忘れた日直と、薫風が
ひろげたカーテンと
屋上の告白をかき消している
どこまでも遠く手が届かない
乾いた風が
濡れた頬を冷やす
動かない足と動きすぎる心臓
あつい夏の衝動と
あおい夏の鼓動と
来ない君の足音
あおとしろのビロード
青春を崩しては揺れていく
一瞬を移しては消えていく
そのあおはどこで生まれたのか。
あおい木々の向こうか
あおい海の向こうか
あおい空の向こうか
あおい僕のこころか
あおい君のひとみか
あおの事を
考えるみたいに、
君について考える。
来ない君の足音。
あおい夏の鼓動と。
どこまでも遠く、どこまでも遠く。
どこまでも遠く手が届かない。
届かない、明日を、思いながらあおを想う。
もしも、僕の体が
あおい鳥になれたら
この想いは風に溶かして
君だけの幸せを
届けに行くのに。
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